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パーキンソン病のグルタチオン点滴治療

奈良県香芝市 ノアクリニック 内科・再生医療

こんにちは、ノアクリニック院長の青野です。当クリニックは再生医療等安全性の確保等に関する法律に基づき、厚生労働省へ第二種再生医療等提供計画を提出し計画番号を取得した医療施設です。


神経変性疾患とは

何らかの原因により脳や脊髄の神経細胞が徐々に失われ、物忘れが多くなったり(認知症)、手足がうまく動かせなくなったり、体のバランスがとりにくくなったり、筋力が低下(運動障害)する病気です。これらの多くは、まだ原因がよくわかっていない難病であり、いずれも有効な治療法に乏しいのが現状です。しかし、これまで原因不明とされてきたアルツハイマー病、パーキンソン病、脊髄小脳変性症、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)など多くの神経変性疾患は、近年の分子遺伝学の目覚ましい進歩により分子病態の解明が急速に進んでいます。


パーキンソン病とは

手足の振戦(ふるえ)、筋硬直・筋固縮、動作緩慢、姿勢保持障害(転びやすいこと)を主な運動症状とする病気で、50歳以上で起こることが多い病気です。

有病率は人口10万人あたり100人~180人くらいです(1000人に1人~1.8人)。65歳以上では100人に約1人(10万人に1000人)で、高齢者では多くなりますので、人口の高齢化に伴い患者さんは増加しています。

パーキンソン病の原因

ほとんどの方では特別な原因はありません。発症機序としては中脳の黒質ドパミン神経細胞が減少して起こります。ドパミン神経が減ると体が動きにくくなり、ふるえが起こりやすくなります。ドパミン神経細胞が減少する理由はわかっていませんが、現在はドパミン神経細胞の中にα-シヌクレインというタンパク質が凝集して蓄積し、ドパミン神経細胞が減少すると考えられています。このα-シヌクレインが増えないようにすることが、治療薬開発の大きな目標となっています。

パーキンソン病の症状

手足の振戦(ふるえ)、筋硬直・筋固縮、動作緩慢、姿勢保持障害(転びやすいこと)を主な運動症状です。

パーキンソン病の振戦は静止時に強く、運動時には軽減するという特徴があります。筋硬直は自分ではあまり感じませんが、他人が手足を動かすと抵抗を感じます。動作緩慢は動きが遅くなることで、同時に細かい動作がしにくくなります。すくみの症状は歩行時の第一歩が出にくくなり、椅子からの立ち上がりなどに困難を感じます。病状が進行すると歩行時の姿勢は前かがみで、小刻みな歩行となります。姿勢保持障害はバランスが悪くなり転倒しやすくなることです。姿勢保持障害は病気が発症してから数年してから起こります。

非運動症状として、便秘や頻尿、発汗、立ちくらみ、うつ・意欲低下するなどの症状も起こることがあります。

【神経変性疾患研究を学ぼう1;神経変性疾患にせまる;Learning at the Bench

パーキンソン病の治療

治療の基本は薬物療法です。パーキンソン病は大脳基底核の線条体という部位でのドパミンの不足が原因であることがわかっていて、このドパミンを補うような治療が標準治療となっています。

パーキンソン病の脳内で不足するのはドパミンです。脳内のドパミンを補充すれば症状が改善することが期待できますが、ドパミンは血液中から脳内に入りません。そこでドパミン前駆物質のL-ドパ(レボドパ)を服用します。L-ドパは腸から吸収され 血液脳関門を通って脳内へ移行し、ドパミン神経細胞に取り込まれてドパミンとなります。その後シナプス小胞にとりこまれ、運動調節のために放出されドパミン受容体に作用します。その他、ドパミン神経以外の作用薬など複数の薬を組み合わせて治療しています。


パーキンソン病に対するグルタチオン点滴治療(自費診療)

パーキンソン病に対するグルタチオン点滴療法は、通常のパーキンソン病に対する治療薬が効かない例に対しての臨床試験も行われており、症例によっては非常に効果が認められています。

グルタチオンは脳にとって重要な抗酸化物質であり、脳で発生する活性酸素を消去して、脳神経細胞を守るという大切な役割を担っています。パーキンソン病患者の脳内において、このグルタチオンが減少していることがわかっています。そこで近年、大量のグルタチオンを点滴することで脳の神経細胞の脱落や変性を抑えることで運動機能の改善するグルタチオン治療療法が注目されています。

日本では、自家中毒・慢性肝炎の肝機能改善等には承認を得ていますが、パーキンソン病治療においては未承認医薬品であり自費診療となります。

  1. グルタチオン800mgから開始し、徐々に投与量を増やしていきます。通常はグルタチオン2000mgが維持量になります(3000mgまで増量可能)。
  2. 最初の1ヶ月は週2〜3回で点滴を行ないます。有効率は40~60%で、投与1~2回の点滴で効果を実感するとされています(劇的に効果がある場合から効果が実感できない場合まで個人差があります)。
  3. 初期治療で徐々に病状の改善が認めれば、維持治療として週に1回で治療継続とします。

エクソソーム点滴治療(自費診療)

エクソソームは各臓器の細胞間の情報伝達を担っており、全身の体性幹細胞の活性化や、血管や皮膚、神経細胞の再生による抗炎症作用・組織修復作用、疾病の予防や治療、健康維持、若返り・老化抑制などの効果が注目されています。エクソソーム点滴治療では体内に幹細胞を効率よく取り込むことができます。

神経変性疾患の発症メカニズムは「異常タンパクの蓄積による細胞の機能障害」とされます。体内にはヒートショックタンパク質ファミリーの分子シャペロンと呼ばれる防御因子が備わっていて、細胞内で異常タンパクの蓄積を未然に防ぐとされます。近年、このシャペロンはエクソソームによって細胞間を伝播していることがわかり、エクソソームの各臓器の細胞間の情報伝達の作用や生体の保護的な役割を利用して神経変性疾患の症状進行の抑制が期待されています。

保険診療での有効な治療法に乏しいのが現状であり、まだまだ一筋縄では根本的治療法の開発にまではいかない難病ですが、再生医療分野での神経変性疾患の症状進行の抑制する可能性のあるエクソソーム治療をご提供しておりますので、ご相談ください。


パーキンソン病診療ガイドライン2018

グルタチオン点滴治療

エクソソーム点滴

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診療所名 ノアクリニック│NOA CLINIC
所在地 〒639-0265 奈良県香芝市上中2002-1
電話番号 0745-43-6558
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