ボトックスによる頭痛・片頭痛・肩こり治療
奈良県香芝市 ノアクリニック 内科・美容皮膚科・再生医療
こんにちは、ノアクリニック院長の青野です。最近では通称として定着しつつある「気象病・天気痛」には、台風の接近など悪天候や気圧の変化によって感じる頭痛があり、老若男女を問わず、頭痛や肩こりの悩みをお持ちの方は多いと思います。片頭痛・頭痛・肩こりに対して保険診療以外にボトックス治療も行っておりますのでお気軽にご相談ください。
気象病とは
気象病とは、気温や気圧など“気候”の変化によって引き起こされるさまざまな症状の総称です。どのような気候の変化によってどのような症状が現れるかは人によって異なり、「低気圧が近づくと頭痛が始まる」「気圧や気温の変化が激しい季節の変わり目には片頭痛が悪化して体調を崩しやすい」などさまざまな自覚症状があります。
片頭痛とは
片頭痛は、典型的には片側性で拍動性の中等度から重度の頭痛発作がくり返し生じ、4~72時間にわたり発作が持続します。頭痛に加えて悪心、嘔吐、光過敏及び音過敏等を伴うことが多く、日常動作で頭痛が増悪するため生活に大きな支障をきたします。日本における片頭痛有病率は8.4%[男女比(女/ 男):約3.6]であり、男女とも20~50歳代の勤労世代に多くみられることから、患者の日常生活だけでなく社会生活にも影響を及ぼす疾患です。
ボトックスでの頭痛の軽減作用
2000年ごろより、美容目的で顔面にボトックスが使われた患者さんの中に、頑固な片頭痛がよくなったという報告がされるようになってきました。片頭痛は男性よりも女性に多くみられ、患者さんの多くは毎日内服薬を飲み、症状をコントロールしていますが、中には副作用で薬が飲めなかったり、あるいは薬が効かない場合もあると言われています。このような片頭痛の標準治療(保険診療)を行っているにもかかわらず症状がつらい方には、ボツリヌストキシン注射が効果的です。
ボトックスが片頭痛・頭痛に効く機序としては、1)眉間の筋肉にピンチされた三叉神経末端が、ボトックスによってリラックスするためという説。2)痛みの神経の末端に作用して緩和するという説、3)注射部位から逆行性に脳内の神経に影響を及ぼして痛みをコントロールするという説などがあります。
こんな方にオススメ!
- ボトックス1回の治療で3ヶ月間ほど頭痛症状を抑えたい方
- 慢性的な片頭痛で日常生活や仕事に支障を生じている方
- 保険診療での薬物治療で効果が得られない方
- 保険診療での薬物治療での副作用がつらい方
- ヒト化抗CGRPモノクローナル抗体での月1回の注射治療の継続が困難な方
片頭痛・頭痛のボトックス治療
ボトックス治療は筋肉の緊張を緩和するとともに、脳と神経の間で痛みの電気信号を妨害することで片頭痛の症状を軽減したり、発作の頻度を減らすことができます。特に眉間のシワに関係する筋肉にボトックスを注射すると頭痛の軽減がみられることが報告されています。またこれ以外にも側頭部、後頭部、エラ、肩への注射で凝り固まった筋肉をリラックスさせることで症状を緩和することができます。ボトックスは2010年10月、アメリカFDAより片頭痛の治療薬として正式に認可されました。 ただし日本国内ではボツリヌストキシン注射は片頭痛・頭痛に対して未承認であるため、自費診療となります。
ボトックス治療の効果
治療後、数日~2週間ほどで「頭が軽くなった」「片頭痛の症状が和らいだ」「発作の頻度が減った」などの効果を実感できます。1回のボトックス治療での効果の持続期間は約3~6ヵ月です。片頭痛・頭痛、肩こりを軽減し続けるためには3ヵ月毎の治療を薦めています。なお症状がコントロールされている場合は3ヵ月以上の間隔に延ばすことも可能です。
保険診療の他の治療薬とも併用が可能
他の片頭痛・頭痛の治療薬とボトックス注射との相互作用は報告されていませんので併用治療が可能です。
1、経口薬のバルプロ酸ナトリウム等との比較でも有効性は同等で、副作用や有害事象が少なかったとの報告もあります。
2,新規作用機序をもつ新しい片頭痛治療薬であるヒト化抗CGRPモノクローナル抗体注射剤(ガルカネズマブ;商品名エムガルティ、フレマネズマブ;商品名アジョビ、エレヌマブ;商品名アイモビーグ)との相互作用も報告されていません。
ヒト化抗CGRPモノクローナル抗体注射剤について
- CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチドという物質)は頭の硬膜や三叉神経にあり、片頭痛発作時の血管拡張や炎症反応の直接の原因とされている
- このCGRPをブロックすることで、片頭痛発作を減らし、また頭痛症状を軽くする
- 月1回注射の片頭痛予防薬のため、1か月に1回の注射や通院が必要となる
- モノクローナル抗体製剤は通常の治療薬)と比べて高価である
ボツリヌストキシン注射(ボトックス)は、シワ取り・若返り治療として世界80カ国以上で行われており、日本国内では眼瞼痙攣,脳梗塞後の痙縮などに広く用いられている安全性の高い治療です。2009年以降、65歳未満の成人における眉間・目尻の表情ジワを適応としてA型ボツリヌストキシン製剤(ボトックスビスタ®)が厚生労働省の薬事承認を取得しています。片頭痛・頭痛・肩こりのボトックス治療に関してお気軽にご相談ください。
肩 | 50単位まで 100単位まで | 55,000円 99,000円 |