奈良県香芝市 ノアクリニック 内科・美容皮膚科・再生医療

こんにちは、ノアクリニック院長の青野です。そろそろ花粉の飛散量も多くなってきていますので、花粉症の方は対策が必要でと思います。今回は花粉症のボトックス治療についてお話します。

花粉症のメカニズム

花粉症とは、鼻腔内に入ってきたスギ等の植物の花粉に対する免疫反応によって鼻水等の症状が引き起こされることをいい、季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれます。メカニズムとしては、アレルゲンが鼻腔内の粘膜に付着すると、体内に抗体が作られマスト細胞という細胞に結合します。その後再びアレルゲンが侵入すると、マスト細胞からヒスタミンなどのアレルギー誘発物質が放出されることにより鼻水等のアレルギー反応が引き起こされます。

また、花粉症の他にダニなどのアレルゲンによって引き起こされる鼻炎は通年性アレルギー性鼻炎と呼ばれます。最近では花粉症と通年性アレルギー性鼻炎の併発や、複数の花粉に反応する花粉症など、ほぼ一年中症状に悩まされるという人も少なくありません。

花粉症ボトックス治療（点鼻）とは

シワ治療などに使われているボトックスを点鼻して、鼻粘膜に浸透させるだけで、花粉症の症状（鼻水・鼻づまり・目の痒みなど）を副作用なく軽減させる治療です。

花粉の暴露によって産生されたヒスタミンの刺激が中枢に伝わった結果、神経終末から遊離されるアセチルコリンが鼻腺に作用して鼻水が出ます。ボトックスには神経伝達をブロックしアセチルコリンの放出を抑制する働きがあります。鼻粘膜の神経に作用させ、鼻水などの分泌を止めます。

鼻腔に点鼻するだけなので、痛みやダウンタイムがなく、個人差はありますが、早い方ですと治療当日に花粉症の不快な症状を抑えることが出来る新たな花粉症治療です。花粉症ボトックスは保険適用外(自費診療)となります。

治療方法としては、高濃度のボトックスを鼻腔にポトポトと滴下して、10分程度横になっていただき鼻粘膜に浸透させます。

花粉症ボトックスの特徴

1.痛み、ダウンタイムがない

鼻腔に薬剤を点鼻するだけですので、痛みやダウンタイムはありません。

2.副作用がない

鼻炎の内服薬特有の口や鼻の乾き感などの副作用がでません。また、眠気やだるさもでないため、仕事や勉強、車の運転など、日常生活に支障をきたす心配がありません。ボトックスが多少喉に流れても、喉の粘膜や味覚への影響はないとされています。

3.花粉症の症状が出てからも治療が可能

内服薬のように、花粉飛散前から飲み始める必要がありません。

4.即効性がある

個人差はありますが、早い方だと施術当日から効果があるため、大事な予定（発表会、試験、面接など）の前に施術されることもおすすめです。

5.治療時間が短い

時間治療時間が15分程度と短時間のため、手軽に治療を受けることができます。他の薬や治療との併用が可能です。

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花粉症ボトックスの効果の持続時間

約2～4週間程度

当日から効果が出始め、2週間がピークです。1週間から1ヶ月効果が持続しますが、少しずつ効果は落ちていきます。目のかゆみも減ります。最も花粉が飛ぶ期間は4～6週程度なので、1シーズンに2～3回の治療で症状を抑えることが可能です。

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花粉症ボトックス治療に関する注意・禁忌事項

・妊娠中、授乳中の方
・3ヵ月以内に妊娠を予定している方
・ボツリヌストキシン製剤に対して過敏症の既往歴のある方
・神経、筋疾患をお持ちの方

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料金

1回15,400円(税込)

ボトックスビスタ(BOTOX VISTA®)はアメリカのアラガン社により製造されているボツリヌストキシン製剤で、日本国内で唯一、厚生労働省より製造・販売の認可を受けているボツリヌストキシン製剤です。徹底した品質管理・輸送・製造を行っており、現在世界70ヶ国以上で承認されている信頼度の高い製剤となります。