インフルエンザ治療薬の予防投与(自費診療)
奈良県香芝市 ノアクリニック 内科・呼吸器内科・アレルギー科・美容皮膚科
インフルエンザ治療薬は、感染しないための予防薬として使用することも可能です(保険適用外)。
「どうしても今はインフルエンザにかかりたくない」という時に同居する家族がインフルエンザにかかってしまったら…ということありますよね。
ご家族がインフルエンザにかかった方、大事な入学試験や仕事などが控えている方などインフルエンザ治療薬の予防投与をご検討ください。
インフルエンザ治療薬の予防投与
予防投与は、インフルエンザを発症する前にウイルス増殖を抑えることで、発症しないか、または発症しても軽い症状ですむ可能性が高いといわれています。
- ノアクリニックではイナビルを取り扱っております。
- 予防投与は自費診療で、医師の診察が必要なためご本人の受診が必要です。
- イナビル予防投与は、1日1回2キットの使用、もしくは1日1キットを2日間使用となります。
イナビル予防投与の効果は発症を3.6%まで下げる
イナビルを予防で使用した場合、インフルエンザの発症率が3.6%に低下することが臨床試験で確認されています。
この臨床試験ではA型又はB型インフルエンザウイルス感染症患者の同居家族又は共同生活者を対象として、イナビルを使用し、インフルエンザの発症する確率を確認しています。対象としてプラセボ(偽薬)を使用した患者さんでは、インフルエンザの発症率が16.9%という結果であり、イナビルを使用した患者さんでは3.6%まで低下したという結果です。リスクの減少率は77.0%であり、非常に高い予防効果が確認されています。
イナビル予防投与の対象と投与のタイミング
インフルエンザウイルス感染症を発症している患者の同居家族又は共同生活者で
- 濃厚接触した場合、接触後48時間以内に服用します。
- 大事な仕事でどうしても感染を避けたい場合は接触後48時間以内に、また入学試験などの場合は試験の7日前ごろに吸入するのが効果的です。
イナビルの予防効果が続く期間は10日間
イナビルを予防目的で用法で使用した場合に、予防効果が持続する期間は1キット目を使用してから10日間とされています。それ以降のインフルエンザに対する予防効果は確認されてないため、基本的にはインフルインザ患者さんと接触したなどのインフルエンザ感染のリスクが高い時にピンポイントで使用することになります。
イナビル
商品名 | イナビル |
投与経路 | 吸入 |
規格・剤型 | 吸入粉末20mg |
適応 | A型又はB型 |
予防投与 | 【10歳以上】 40mgを単回吸入or20mgを2日間吸入 【10歳未満】 20mgを単回吸入 5歳以上で吸入ができると判断された場合 |
料金
【10歳以上】
イナビル20mg x 2個(10日間の予防効果);診察料:2,200円 お薬代:7,260円(税込)
【10歳未満】
イナビル20mg x 1個(10日間の予防効果);診察料:2,200円 お薬代:3,630円(税込)
効能・効果
〈治療〉
抗ウイルス薬の投与が全てのA型又はB型インフルエンザウイルス感染症の治療に必須ではないことを踏まえ、本剤の使用の必要性を慎重に検討すること。
〈予防〉
原則として、インフルエンザウイルス感染症を発症している患者の同居家族又は共同生活者である[1)高齢者(65歳以上)、2)慢性呼吸器疾患又は慢性心疾患患者、3)代謝性疾患患者(糖尿病等)、4)腎機能障害患者]を対象とする。
副作用
〈重大な副作用〉
ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(頻度不明):失神、呼吸困難、蕁麻疹、血圧低下、顔面蒼白、冷汗等があらわれることがある。
気管支攣縮(頻度不明)、呼吸困難(頻度不明)。
異常行動(頻度不明):因果関係は不明であるものの、インフルエンザ罹患時には、転落等に至るおそれのある異常行動(急に走り出す、徘徊する等)があらわれることがある。
皮膚粘膜眼症候群(頻度不明)、中毒性表皮壊死融解症(頻度不明)、多形紅斑(頻度不明)。
〈その他の副作用〉
過敏症:(0.5%未満)蕁麻疹、(頻度不明)発疹、紅斑、そう痒。
消化器:(0.5%%以上)下痢、(0.5%%未満)胃腸炎、悪心、嘔吐、腹痛、口内炎、腹部膨満、食欲減退、腹部不快感。
精神神経系:(0.5%%未満)めまい、頭痛。