糖尿病を血液検査で早期発見しましょう
奈良県香芝市 ノアクリニック 内科・呼吸器内科・糖尿病内科
こんにちは、ノアクリニックです。次第に秋めいてきましたし、食欲の秋で美味しいものを食べる機会が増えてくるとは思いますが・・・今回は予防医療の観点から糖尿病についてお話します。
糖尿病とは?
そもそも糖尿病の本質は「尿に糖が多い」ことではなく、「血液に糖が多い」ことです。血糖が高い状態が続くと「血管を傷つける」ことが本質です。初期の段階ではほとんど自覚症状がなく、ある程度進行しないと症状が出てきませんので、気づかないうちに知らず知らず血管や神経がむしばまれていることも多いのです。
慢性的に血糖が高いことのリスクは?
糖尿病の合併症としては、血管が傷つく⇒動脈硬化を引き起こす⇒心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高めることとなります。
1)微小な血管が障害されると
- 糖尿病性網膜症(目がかすんで見えにくくなる);有病率 35.4%、
- 腎障害(糖尿病性腎症は透析導入の原因1位);合併率 42.1%、
- 神経障害(手足のしびれや痛み、感覚が鈍くなる、進行すると下肢切断に至ることも);下肢切断の発生率 年間50.2人/10万人あたり
2)大きな血管が障害されると
- 脳梗塞 ;発症率 年間5.5人(1000人あたり)
- 心筋梗塞 ;発症率 20.2%、
- 心不全 ;入院率 6.4~8.2%
糖尿病や糖尿病予備軍では、脳梗塞や心筋梗塞・心不全のリスクが高くなることがわかっています。
早期発見の検査(血糖値とHbA1c)
自覚症状がなくても、血液検査をしておくことが糖尿病の早期発見に重要なことだとお分かりいただけると思います。ただ血糖値はもちろん1日の中で食事の前後でも激しく変動します。HbA1cは「過去1-2か月間の血糖の平均値」を表す指標です。その場での瞬間的な血糖値と、過去1-2か月間の平均値であるHbA1cとのダブルチェック体制で糖尿病・糖尿病予備軍を早期発見しましょう。
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